刻々と迫る少子高齢化
2018年8月31日
レポーター:H30:中川 薫
今回は私が大学生ということもあり、少子化と大学事情について述べたいと思う。日本の大学進学者のほとんどが高校新卒者もしくは受験浪人者がほとんどを占めている。そこで「18歳人口」の推移についてまず考察する。日本の「18歳人口」は平成においては、団塊ジュニア世代が18歳となった1992年の約205万人をピークに減少傾向にあり、2015年においては約120万となり、短期間で85万人も減少していることがわかる。また、今後も減少は続いていき、2032年には、100万人を割り、約98万になる予定である。
これに比例するようにして、日本の大学も影響を受けており、最近では三重中京大学、聖トマス大学など、廃校や学生の募集停止に追い込まれた大学が後を絶たず、今後も減少していくことが見込まれている。私立大学においては、現在全体の半数近い44.5%が学生を集められない事態に陥っており、言い換えれば、半数の私立大学がなくなる可能性が近い将来あるということである。
国立大学においても同じことが言えて、このまま少子化が進めば、母校が消滅するということが現実になるという時代に日本は突入しているということである。反面、大学に入りやすくなったため、分数の計算もできない人でも大学生になれるという事態が起こっており、少子化が与える影響はあらゆるところで表面化しつつある。
このように、少子高齢令化が大学に与えている影響からわかるように、今こそ、国民全体が少子高齢化に対し、危機意識を持ち行動に移すことが重要であるように思える。
参考文献
河合雅司(2017)『未来の年表 人口減少日本でこれから起こること』講談社現代新書
市社協の担当さんからのコメント
思わず「う~ん」と唸ってしまいました。
少子高齢化と大学事情を絡めたなかなか難しい考察ですね。
論理的な考察に対して感覚的なコメントで申し訳ないのですが、少子高齢化に向き合っていくために必要となるのは、危機意識や義務感ではないような気がします。
中川さんは最初から一貫して少子高齢化をテーマとしてくれていますね。
中川さんが感じている少子高齢化に対する危機感とはどのようなものなのでしょうか。
それは少子高齢化を解決する以外の方法で解消することはないのでしょうか。
一人ひとりが様々な選択をしながら生活していく中で、変化するライフスタイルに合わせた仕組みや制度を考えていくことも一つの考え方なのかもしれません。
学生の皆さんの柔軟で新しいアイディアがこれからの日本を変えていくかもしれませんよ。
そういえば、先日朝起きたら3歳と1歳の子どもが「人」という形で寝ていました。
大切なのは人なのだと暗に伝えられているようで、朝からなんだか感慨深い気持ちになりました。